旧字・異体字で表札を作る方法

表札の匠、店長の下條です。

日本人の名前は、とても多くのバリエーションが存在します。
めずらしい名字の他に、インターネット通販システムで文字データとして使えない漢字のお名前も多数存在します。
今回は、表札を作るときに、そのような文字の場合は、どうしたら良いかということについて書きます。

旧字・異体字

日常的に文章に仕様される文字として制定されているJISの第一水準の漢字は2965字、それに地名や人名によく使われるJIS第二水準3390字をくわえて6355字が一般的なフォントセットに登録されている漢字の最大数だと思われます。(フォントによっては第一水準のみの場合もあります)

旧字体とは、単純化される前に一般的だった漢字。異体字とは、歴史の中で同じ漢字から「ゆらぎ」によって生じた漢字です。
インターネットでは約6万字の国際規格化が完了しているとされていますが、フォント自体に登録されていない字は使用できないのと、システムとの兼ね合いで、いまだに名前に使用できる文字を全て送信できる環境にはありません。

先に結論:どんな漢字でも表札を作れます

小難しいことを言う前に、結論だけ申し上げますと、どんな漢字でも表札を作成することは可能です。
ただ、先に書いたとおり、インターネットの特定のシステムでは送ることができない旧字や異体字がたくさんあります。
職業柄、さまざまな珍しいお名前の表札を作られていただいてきましたが、私どもがまだ見たことも無い異体字があるかもしれません。

そのようなお名前の場合は、どうすればよいでしょう?

旧字体で代表的な漢字は、ヤマザキ(ヤマサキ)様の「崎」、タカハシ様の「高」、ヨシダ様の「吉」などですが、それぞれ「大が立の崎」や「タチザキ」、「ハシゴの高」や「ハシゴダカ」、「土の吉」や「ツチヨシ」とお伝えいただければ大丈夫です。

文章で伝えにくい文字の場合は、店舗の旧字体一覧からお選びいただいて、記号をお教えいただくか
手書きの文字のお写真をお送りいただきましたら、表札を製作することができます。

偏や旁も同じです

偏(へん)の新旧も多く存在します。
代表的なものは「福」や「神」などの「しめすへん」、旧字は、その名の通り「示」ですが、当用漢字では「ネ」ですね。
書体(フォント)によっては、第一水準の漢字しかデザインされていないものもありますが
セットにないからと言ってお断りすることはありませんので、ご安心ください。

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